肌に当たる風が暖かくポカポカ陽気が続く頃、女性の大敵「紫外線」が気になりる時期に入りますね。
日常の対策が、蓄積されるシミの元を防ぐので、歳を重ねるごとに特に敏感に反応してしまう。
それは着物生活を楽しんでいる時も同じで、紫外線対策だけでなく、暑さによる発汗から着物を守るためのアイテムとしても
今年は何か新しい日傘を新調したいなと思っている時に、ふと頭をよぎった思いが、
「着物に合う柄を自分で染めて日傘を作ったら、染めの体験もできるし日焼け対策もできるし一石二鳥じゃん」
でした。
思いは引き寄せる!
ちょうどそんな頃、下の
しかも、ずっとやってみたかった絞り染めの体験
できあがったら雪の結晶のように見える雪花絞りという、板締めの一種で染体験ができるとのこと!
日傘にももってこいの染めです。
早速、平山先生にご一緒していただき染めの工房へ。
今回はそんな染め工房での体験から、実際にキットで日傘になるまでの経緯をお伝えしたいと思います。
ただ日傘用の生地を染めて自分で縫い合わせたただけでは、
想像以上のおしゃれな日傘になるまでの今回の経緯を見たら、あなたも同じ方法で自分だけの日傘を作りたくなりますよ。
絞り染め京都いづつさんでの染め体験
今回、お世話になったのは京都市中京区にある染め体験工房「絞り染め体験工房 いづつ」さんです。
京都市地下鉄烏丸線「丸太町駅」より徒歩5分で京都御苑のすぐ近く。
以前、染めの工房見学ツアー↓↓↓を行った時にお世話になった染匠市川さんの二軒お隣さんでした。
さすが、和服問屋が立ち並ぶ京都を代表する着物の町ですね
周りを見渡しても、ほとんどが着物にまつわるお仕事をされている家ばかり。
きもの好きは通りを歩くだけでも新しい発見ができる、着物文化の宝庫のような魅力がある街です。
そんな好立地にある京都いづつさんで、今回お世話になるのは、店主の山田さん(左)です。
染料に付けるタイミングや、時間、角度など、ほんの一瞬の染め方の違いで、全くデザインが変わってくる板染めの繊細さを相手にお仕事をされてるだけあって、お人柄もまさに雪花絞り?
体験の内容や手順も、こちらの状況や心境をそっとキャッチしてくれる気の配りで、丁寧にきめ細やかな部分まで指導してくれます。
雪花絞りの作り方の手順は、
- 6mの布をアイロンを使って三角に折る下準備
- 山田さんお手製の板締めに布をセットする
- デザインを考える
- 染色する
- 板締めを外しながら流水で洗う
- お湯でさらし色止め
①6mの布をアイロンを使って三角に折る下準備
まずは、板締めにセットする為の布を準備していきます。
雪花絞りは、
なのでまずは、アイロンを使って三角がきれいに作れるように、初めの一折一折からしっかり形を整えながら固定していきます。
今回は日傘なので6メートルでしたが、本来の着物は最低13メートルはあるので大変だろうなぁと考えながら黙々と作業していきます。
後に折る三角がきれいに決まるのも、まずはこの直線美にかかっています。
そしていよいよ、雪花絞りには欠かせない、三角折りです。
ここでズレないように規則正しい三角になる様に、丁寧に作業していくことが、後にきれいに配列された美しい柄を生み出す秘訣。
第一関門って感じで、時間をかけて真剣に折りました。
②山田さんお手製の板締めに布をセットする
布を三角に折り、下準備ができたら山田さん特性のアクリル製の板締めにセットします。
本来の板締めは木の板ですが、初心者さんが染めやすいように中の色が見える透明アクリル板を作ったそうです。
その辺りも、なるべく身近に染を体験できるようにとの山田さんの染めに対する熱意が感じられますね。
③デザインを考える
三角に折った布を板締めにセットしたら、いよいよ染にないりますが、その前に
「どんな色を使うか?」
「どんな模様にするか?」
を考えます。
初心者ではなかなかイメージが湧きにくいので、店内には沢山の雪花絞りの反物が置いてあります。
これら反物を見ながら、色や細かな模様の配色を山田さんに相談しながら考えて行きます。
「どんな着物に合わせる日傘にするのか?」
「どんな場面で使うかな?」
など、できあがりの日傘を想像しながら模様を決めます。
この模様を考えてる時間が、何より一番楽しいかったかも。
④染色する
温度約60~70度のお湯の中に、染めたい色に調合した染料を流し込み染料液を作ってくれます。
私は、藍色1色でお願いしましたが、他の色を足して2色、3色などの色鮮やかな染色も可能だそうでうす。
絞りの染には、本藍を使う場合もありますが、今回は科学染料です。
染料が完成したらいよいよ染色です。
ぐんぐん染料を吸い上げるので、液に付けるスピードと、染色時間、染める深さなど、本当に事細かく規則正しいリズムで素早く染めたい箇所を浸していきます。
自分では、どうしたらどうなるか?が全然想像できないので、山田さんの言われた通りに従うだけで大丈夫です。
染の瞬間はドキドキ、緊張しましたね。
⑤板締めを外しながら流水で洗う
染色が終わったら、素早く流水で洗います。
アクリル板を外して、布を動かしながらきれいな水で洗うことで、染色しきれなかった染料を洗い流すことができるそうです。
この作業も素早くしないと、水に浮いた染料が再び布に付いてしまうそうです。
染めからの作業は、素早さが鍵ですね。
⑥お湯でさらし色止め
最後に約80度の熱湯にさらし、色止めを行います。
この作業をすることで、自宅で洗濯しても色落ちしない布になります。
今回は、日傘にするので洗濯はしませんが、万が一雨が降った時も色にじみなどを防いでくれるということですね。
以上が、絞り染め京都いづつさんでの染め体験の内容でした。
絞り染めの体験は初めてだったので、
「自分が思い描く柄に染めれるかな?」
「色使いはどうしよう?」
と楽しみの中にも不安もありました。
そして、なるべく長く日傘を愛用できるように、
そんな思いを察してくれた山田さんや、ご一緒してくれた経験者の平山さんの的確なアドバイスのおかげで、初めてにしては自分の想像に近い模様を表現することができました。
この時点では、まだまだ日傘全体の模様は想像できてません。
そしてできあがった布は一旦、和裁士平山さんの元へお預け。
自分が納得できる方法で日傘を完成させるべく、平山さんに相談しながら、キットの選定や仕立てをお願いするのですが、長くなるので続きは次の回でお伝えしますね。
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