「将来何かに活かせるように資格も取ってみようかな。」
と、着付けの資格も気になりはじめた人のために、”着付けの資格にはどんな種類があるのか?”を調べてみました。
資格取得に必要な費用や難易度も調べたので、合わせて紹介したいと思います。
着物の着付けの資格が持つ効力とは?
「着物の着付けの資格があるとどんな事ができるのか?」
「着付けの資格とはどんな資格なのか?」
「どれほどの効力があるのか?」
気になりますね。
着物の着付けの資格は、自分で着物を着装する時、もしくは他人に着装をする時に必要な知識・技術を習得する為の資格です。
自分での着付けの知識・技術向上のためや、他人に着装する時に資格を持っていると信用が得れるため、着付けを極めたい人や、将来仕事にしたい人には、とても有利な資格です。
ただし、
「着付けの資格を持っていないと他人にお金を貰って着付けをしてはいけない!」
という法律は無いので、資格が無くても着付けを仕事として行うことはできます。
着物の着付けの資格にはどんな種類があるの?
着付けを極めるためや、将来仕事につなげたいなど、資格取得をする目的は人それぞれですが、まずはどんな種類の資格があるか調べてみました。
着付けの資格には大きく分けて2つの種類があります。
・個々の民間の協会もしくは団体が発行する資格
その内訳が下記です。
国家資格 | 着付け技能検定 |
民間の資格 | 着付け師、 着付け講師、きもの講師、衣紋道、婚礼着付け |
国家資格の着付け技能検定以外で、民間が所管する着付けの資格は様々な資格の種類があることがわかりますね。
①国家資格
・着付け技能検定
平成21年に厚生労働省の認可を受けて誕生した比較的新しい国家資格です。
職業能力開発促進法に基づき指定試験機関『社団法人全日本着付け技能センター』が所管しています。
学科・実技試験に合格することで資格が付与されます。
②民間の資格
- 着付け師
- 着付け講師
- きもの講師
- 衣紋道
- 婚礼着付け
- 着装講師、等
各、協会や団体が個々に発行している資格です。
その協会や団体の認定校などで、規定の着付けコースを終えた人に付与される資格、又は修了証書です。
では実際に上記に挙げた着付けの資格が、
「どこでどの様な方法で取れるのか?」
紹介していきたいと思います。
実際に資格が取れる所はどこ?費用や難易度はどれくらい?
今回は資格の種類別に下記の4点に注目して紹介したいと思います。
- 資格が取れる機関
- 資格を取る方法
- 資格を取るための費用
- 資格取得の難易度
①国家資格(着付け技能検定)
資格が取れる機関 | 社団法人全日本着付け技能センター |
資格を取る方法 | 年一回の試験に合格することで、国家資格を取る事ができます。 1級、2級共に最初に学科試験に合格した人が実技試験を受験する事ができますが。 受験資格があり、1級は5年以上、2級は2年以上の実務経験が必要にです。 |
資格を取るための費用 | 学科試験1級、2級共に8,900円。 実技試験1級18,500円2級16,700円。 |
資格取得の難易度 | まず受験資格を満たすまでに、長い年月の実務経験が必要にです。
学科試験は、着物の歴史や種類など着物文化全般ですが、着物に携わってきた経験者なら難易度はそれほど高くありません。 実技試験は、実践的な技術より、試験規定に沿った道具と着せ方で着付けができているか?を問われます。 |
②民間の資格(着付け師)
資格が取れる機関 | 日本和装教育協会認定長沼静きもの学院 |
資格を取る方法 | 着付け師育成コース(3級~1級)を修了すること。 |
資格を取るための費用 | 着付け師育成コース144000円 |
資格取得の難易度 | 3級から准1級までの資格は、順調にいけば1年で取得することができます。1回のお教室が120分という十分な時間があるため、無理なく進級することができるでしょう。 |
③民間の資格(着装講師)
資格が取れる機関 | 全日本着装コンサルタント協会認定 美保姿きもの総合学院 |
資格を取る方法 | 速成科→本科→専科→研究科→師範科の順に資格を取っていけます。 |
資格を取るための費用 |
|
資格取得の難易度 |
になり、各科で資格が取得できます。 |
④民間の資格(着付け講師)
資格が取れる機関 | 京都きもの学院京都 |
資格を取る方法 | 着付け師プロコースを修了すること(初級から中級までで資格取得) |
資格を取るための費用 | ¥5,940月2回 、入学金 ¥5,400 |
資格取得の難易度 | 資格取得までの期間は初級6ヶ月(月2回)中級6ヶ月(月2回 資格取得)上級6ヶ月(月2回)です。 資格は中級で取れますので最短で一年で資格は取れますね。 |
⑤民間の資格(きもの講師)
資格が取れる機関 | いち瑠 着方教室 |
資格を取る方法 | 初級→中級→上級と進級することで資格取得可能 |
資格を取るための費用 |
|
資格取得の難易度 | お教室の期間は初級で3ヶ月、中・上級共に2ヶ月とトータルで7ヶ月後には、きもの講師になれているかも! 全くの初心者から丁寧に教えてくれて、1レッスン2時間という十分な時間もあるので、安心して資格取得ができそうですね。 |
⑥民間の資格(婚礼着付け)
資格が取れる機関 | ハクビ京都きもの学院 |
資格を取る方法 | ブライダル着付け集中コースを受講することで資格取得可能 |
資格を取るための費用 |
|
資格取得の難易度 | このコースは6ヶ月(1ヶ月4回の計24回)お教室に通うことで資格が取れます。 1日2授業制で1授業120分と、かなり長めの授業なので、普段の着物とは違う、白無垢や、打ち掛けなどの高い技術が必要な婚礼着付けも、無理なく取得できるでしょう。 |
⑦民間の資格(衣紋道)
資格が取れる機関 | 衣紋道高倉流たかくら会 |
資格を取る方法 | 衣紋道高倉流たかくら会に入門すること |
資格を取るための費用 |
|
資格取得の難易度 | 歴代天皇のお服上げ(宮廷装飾を装着すること)を奉仕する流派で、800年という長い伝統の中で継承されている平安装束の(宮廷装束(十二単・束帯))着装を学べます。 伝統と格式が高い技術と知識の取得は並大抵の学びではできないものですが、日本の文化をより深く学べる流派です。 |
今回の紹介は以上ですが、着物の着付けの資格には、まだまだ多くの種類があり、取得できる協会や団体も豊富です。
ただ、一つ言えるのはどの資格を取得するのにも、一定のカリキュラムを得て進級しながら、上級を目指すというシステムです。
そしてどこの協会や団体も、初心者から取り組めるカリキュラムが設定してあるので、今から着付けを習いたいと思っている着付け初心者でも、目標を持って取り組めば一年以内には資格取得は可能なのではないでしょうか。
私が国家資格の着付け技能検定の1級資格を受けた時、全国各地6会場で年一回、実施されている学科試験では、私が受けた会場だけでも200名以上の受験者が居ました。
着物業界が衰退しつつあると言われている現代で、予想していた以上に多くの人が着付けの資格に、興味を持っている事を感じました。
自分の新たな目標の一つとして、着付けの資格取得を視野に入れてみるのは、着付け技術の幅も、人生の幅も広がりそうですね。